代表理事 臨床化粧療法士®
河村しおり
北海道札幌市生まれ。
2002年指定難病SLE(全身性エリテマトーデス)発症。
一時寝たきりになるものの、長きに渡る闘病とリハビリの末、お化粧のちからにより社会復帰を果たす。
2012年より理美容総合卸売業を経て、2017年4月、一般社団法人日本臨床化粧療法士協会を設立。
以降、学術研究に基づいたアピアランスケアの考え方を提唱。
「見た目による偏見」という社会課題に向き合い、生きずらさの悩みの声に耳を傾ける一方で、資格者育成の他、化粧外来の設置や化粧体操指導を通じ、臨床化粧療法の国際的な普及啓蒙活動に従事。
台湾の医療系国立大学にて修了認定を行う。
2021年指定難病CIDP(慢性炎症性脱髄性多発神経炎)発症、以降IVIg(免疫グロブリン血漿輸血療法)治療を継続中。
その他、企業顧問、新聞コラム連載、外部講師、講演活動など。
私はこれまで、美容業にて数多くの理美容室様を担当させて頂き、理容師美容師の先生を通じてお客様のお悩みに対応して参りました。
同時に、ふたつの難病を抱える一患者でもあります。
投薬の副作用による容姿変貌など、長期に渡る闘病の末、社会復帰を支えてくれたのは、最終的にはお化粧のちからでした。
老若男女問わず、あらゆる場面、あらゆる立場において、
不本意に立ちはだかる外見変化等の劣等感により、
・急な見た目の変化が起こった時に、そのことを誰にどう、相談するべきか。
・自分ですら理解しがたいこの状況を、いったい誰が解るというのか。
・きらきらした美容師や美容部員に対する一方的な恐怖心。
・商品など売られることや勧誘を受けることへの警戒心。
私の場合は、そんな気持ちが結果的に社会復帰を遠ざけました。
当時の自分にとって、
どんな人が居て欲しかったか。
どんな機関があって欲しかったか。
そんな存在でありたい。
そんな機関づくりをしてゆきたい。
もし、かつての私にとってそういった存在があったならば、これほどまでに遠回りをせずに済んだと思います。
患者としても同じような思いの方をたくさん見ては、歯がゆい思いをしてきました。
病気というネガティブな経験を、唯一無二のスキルに変えて、社会の中で提供する側としての在り方を確立できないかと考えるようになりました。
その様な経験や想いから、2018年、JCTA認定臨床化粧療法士®の資格認定を開始。
その結果、医師や看護師、介護関係者、リハビリや心理の専門家に、この資格の必要性についてご賛同いただき、お化粧のちからによる心理身体効果を検証する手段を得ることができました。
今では、ご病気を経験された方、一般の方のみならず、医療、福祉、介護、美容など、あらゆる分野の方が当協会の専門資格を取得をされ、それぞれの現場において、医療と美容の狭間を埋めるべく、ご活躍されています。
専門的な研鑽を日々積み重ねながら、資格者それぞれに経験を生かしつつ、ご相談者様の在りたい姿の創造や実現に向け、寄り添い続けています。
これからも、実現に向け、臨床化粧療法の普及推進に努めてまいります。